「2025年7月5日に日本が沈む？」──SNSで再び広がる“予言漫画”の警告。
1999年に描かれた一冊の漫画『私が見た未来』が、再び注目を集めています。
そこに記された“2025年7月5日 大災害”という日付が、南海トラフ地震の政府発表と重なることで、「本当に何かが起きるのでは」と不安の声が広がっています。
しかしこの“予言”は、果たして信じるに値するのか？ 科学的な根拠は？
そして僕たちは今、何をするべきか──社会的な視点から冷静に掘り下げます。
南海トラフ地震とは？──地震研究が示す「最悪シナリオ」
予言が話題になる背景には、「本当に地震は近いのではないか？」という漠然とした不安があります。
この不安の中心にあるのが、南海トラフ巨大地震です。
南海トラフ地震の概要
日本列島の南岸に沿って延びる「南海トラフ」と呼ばれる海底の沈み込み帯が震源域
フィリピン海プレートとユーラシアプレートがぶつかることでエネルギーが蓄積
約100～150年ごとに巨大地震が繰り返し発生している歴史がある
▶ 被害想定（内閣府発表）
最大マグニチュード9.1
最悪の場合、死者32万人以上
建物の全壊・焼失：約238万棟
経済的被害：1,410兆円超
特に高知県、愛媛県、静岡県、和歌山県、三重県などが深刻な津波・揺れのリスクあり
つまり「いつ来てもおかしくない」と言われるこの地震が、「2025年」という年に重なったことで、“予言”が一気に信ぴょう性を帯びたように見えてしまったわけです。
『私が見た未来』が“当てた”とされる予言とは？
では、そもそも『私が見た未来』は本当に“未来を当てた”のか？
実際に話題となった予言の中身をいくつか紹介しましょう。
東日本大震災（2011年）
漫画内に「大災害は2011年3月」と記載されていた（※初版は1999年）
津波による被害、巨大地震という描写が一致
のちにファンの間で“的中していた”と大きな話題に
コロナウイルスのパンデミック（2020年）
明確な病名は出ていないが、「2020年ごろに世界的な病気が流行」という趣旨の記述あり
こちらも“当たった”とする人が多い一方、こじつけとの見方もある
2025年7月5日の大災害（次なる予知夢）
夢の中で「真っ黒な巨大津波が街を飲み込む映像」を見たとされる
日付まで具体的に記載されていたことから、一部で「これは本命だ」と再注目されている
注意点
ただし、以下のような“当たらなかった予言”も複数あり、
2002年ごろに「世界が終わる」
富士山噴火の予知（外れ）
世界規模の火山爆発（未発生）
よって、「すべてが的中しているわけではない」という冷静な目線も必要です。
まとめ：予言と現実、そのあいだにある“私たちの責任”
2025年7月5日──この日が、予言通りに「大災害の日」となる可能性は、科学的に見ればほぼありません。
夢に基づいた創作と、南海トラフ地震という現実の脅威が、偶然交差しただけにすぎない。
けれど今、多くの人がこの予言に反応し、災害への不安を語っているのは事実です。
そしてその“不安”こそが、実は最も注目すべき現象なのではないでしょうか。
予言を信じることではなく、
「信じたくない未来を回避するために、自分は何をするか」──そこにこそ、現代を生きる僕たちの責任があります。
いつか来るかもしれない大地震に備えること
正しい情報を選び取る目を養うこと
不安に流されず、冷静に行動を選ぶこと
予言は未来を変える力を持ちません。
でも、「今」の私たちの行動は、未来を守る力を持っています。
2025年7月5日──その日が、
“なにも起きなかった”と笑える日になるように。
それを支えるのは、僕たち自身の「備え」なのです。
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